ECM-959AとDATをアンプとして使用したハードディスクレコーディングを試してみた

ECM-959AとDATをアンプとして使用したハードディスクレコーディングを試してみた。ピアノ下部の蓋を外し響板を狙ったが、サウンドはまずまず。しかし、試聴に耐えうるレベルには少し届かない。特に高音部の音に深みがなく、厳しい感じがした。
しかし、いろいろと試したりWebでいろいろなことを調査したり、SSのS氏などのアドバイスを得た結果、やはりマイクとオーディオインターフェイスが決め手となることがわかってきた。そこで、マイクはマイク専門のメーカーという信頼性及びS氏お薦めというところからROAD/NT-5を検討したが、特性がピアノ録音に限った場合不向きだということが判明したため、同価格帯でハイパスフィルター付きで録音サンプルをWebで聴いて安心感のあるPulsar IIのマッチド・ペアに決定。オーディオインターフェイスはMacとの親和性、プリアンプの性能、ネットでの書き込みでユーザから絶賛されていることから、APOGEE ( アポジー ) /duetで決定。投資額は当初予定より4万円ほどオーバーするが、大事な部分をケチって後悔するよりも、これで駄目ならというところで勝負した結果で納得する方を取ることにしたい。H田氏の整調によってピアノのダンパーペダルの雑音を解消できるかどうか、だ。H田氏によると原因が特定できていれば問題はない、とのことなので、その言葉を信じるしかないだろう。自分でもやってみたが、特殊なドライバーでネジを締めることさえできれば恐らく雑音はなくなりそうだ。
後は、最適な録音ポイントと設定を探し、GarageBandでコンデンサーを始めとする様々なエフェクトを駆使することで、ある程度のサウンドを得ることができると予想している。もっとも、どこまでいってもスタインウェイやヤマハの音とは根本的に音色が異なるようなので、それを追っても仕方がないようだ。むしろ、長年弾いてきたこのピアノのサウンドの特性を生かした演奏・編集を心がけるという方向で考えた方が良さそうだ。
ピアノ演奏の技術的な問題に関しては、何度もレコーディングを繰り返すことによって克服できると思う。duetでモニターしながらの録音が可能になるので、弾きやすくはなるだろう。
ヘッドフォンに関しては各機材が揃いテスト録音をした上で、MDR7506などの機種の購入を検討したい。

・ROAD/NT-5 ¥29800
→ S氏お薦め。ペアで販売されている。これで決定か?デジタルものの場合、やはり入り口である最初のマイクの性能は重要なポイント、とのことだ。
・STUDIO CONDENSER MICROPHONES C-2 (BEHRINGER)
http://www.behringer.com/C-2/index.cfm?lang=JPN
・M-AUDIO ( エムオーディオ ) /Pulsar II
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=485%5E9900%2D52390%2D00%5E%5E
・RODE ( ロード ) /NT2-A
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=628^NT2A

オーディオインターフェイス
・APOGEE ( アポジー ) /duet ¥68250
・YAMAHA/GO46
Konnekt 8
→ S氏によると、GO46同様、ドライバーにはいろいろと問題がある、とのことなので却下。
・EDIROL ( エディロール ) /FA-66
・PRESONUS ( プレソナス ) /FIREBOX

・マイクスタンド
K&M ( ケーアンドエム ) /21020

・ヘッドフォン
予算的に厳しいため、現状のものを使用し、どうしても必要な場合は追加購入を検討したい。
AKG/K171MKII
Sony/MDR-Z700DJ ¥10800
Sony/MDR-CD900ST ¥14800

・ピレコ
GarageBandハードディスクレコーディングの場合、ピレコはマイクとプリアンプだけの役割に終わりそうなので、7万円を投資する意味がないような気がする。その代わりに、BEHRINGER C-2またはSHURE(シュアー)のSM57などのマイクと独立モニター出力機能のあるミキサーの購入を検討。ただし、どこまでいっても、ビクターのピアノのサウンドはJAZZ、フュージョン系には向かないという結論になる可能性はある。その場合は、スタインウェイをレンタルして録音するか、それでも駄目な場合はIvoryまたはPianotecを導入または現状のものをバージョン0.1と割り切ってリリースするというかの選択になりそうだ。

※ヘッドフォンによる視聴では、以前のMIDIシステムによるピアノの音と比較して高音部が気にならなくなっているような気がする。さらにiPodで試聴してみたが、全体的になかなかいい感じで響いてはいる。しかし、どこまでいってもやはり生ピアノの音とは比べ物にはならない。生録がうまくいかずどうしてもMIDIという選択肢しかなくなった場合でもIVORYの導入は必要不可欠となるだろう。

福島琢郎著「ピアノの構造・調律と修理」

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